宮城県仙台市、臨済宗妙心寺派 少林山保春院のウェブサイトです。

彼岸ってな~に? 

2016/06/29 (水)

「彼岸ってな~に? なぜ墓参するの?」

 以前より何度かお話ししましたが、代替わり等により新たに保春院だよりを読む機会になった方が増えていますので、書き連ねます。復習の意味でも、少しお付き合い下さい。

 まず、サンスクリット語で「パーラミッタ(波羅密多)」という言葉があります。漢訳すると「到彼岸(とうひがん)」といい、「彼岸に到る」ことを略して彼岸と言っています。そして「彼岸」という言葉の意味は『理想の境地(御仏の世界=極楽浄土)に到る為の菩薩修行の総称』と解釈します。

   (悟りの世界)               (迷いの世界)
        彼岸(仏国土)  ←対比→ 此岸(この世)

という関係になります。

 ここで極楽浄土という「浄土思想」が出てきます。

 即ち「西方極楽浄土に阿弥陀様が居られる。丁度、春分の日と秋分の日には太陽が真西に沈むので、その方角を礼拝すれば確実に極楽浄土、阿弥陀様を拝むことになる」と着目し、その日を中心(中日)として一週間、極楽浄土に行けますようにと精進修行された。それが変じて「極楽浄土に居られるご先祖様への礼拝(墓参等)になった」といわれており、祖先崇拝の強い道教の影響によるものだと伝わっています。

 そして彼岸に到る為の六種の修行が示されています。これを六(ろく)波(は)羅(ら)密(みつ)と言います。

一、布(ふ)施(せ)波羅密
      執着心・貪欲な心を捨て、見返りを求めない。
      「慈善博愛の行為」
      
二、持(じ)戒(かい)波羅密
      戒律を守り、能く悪業を対治し、身心清    涼なること。
     「仏教道徳にかなう行為」
三、忍辱(にんにく)波羅密
       能く瞋恚を対治し、心を安住すること。
   「あらゆる忍耐」
四、精(しよう)進(じん)波羅密
   能く懈怠を対治し、善法を生長する。
   「常に修行に励んで怠らぬ」
五、禅(ぜん)定(じよう)波羅密
      能く乱意を対治し、内意を攝持する。
      「心を静め、統一あらしむる」
六、智(ち)慧(え)波羅密
      愚痴を対治し、諸法の実相を正覚する。
    「邪智・誤見を去って、真智を得ること」

 この様に書いてみると難儀に感じますが「普通の、当たり前の日常生活を行いましょう」と言うことです。但し邪な心を持たず、人の道に反する行為をしないことが付帯条件です。その条件を守られているかどうか。ご先祖の墓前に合掌し、心静かに反省することが、墓参の真意なのです。
その心こそが浄土そのものなのです。自分を離れて、自分の外に浄土があるのではないのです。

『極楽は 西方のみか 東にも
    来た道探せ みんな身にあり』

 これは東西南北を折り込んだ歌ですが、やはり全ては自分自身にありますよ。という事です。あなたの心の持ちようが極楽浄土であり、あなたの心意外に阿弥陀様は存在しないのです。これこそが禅の思想なのです。

「春彼岸は寒の中」と言われています。今年は暖冬だと思っていたら、全国的に大雪に見舞われた日本となりました。雪かき等大変かとは思いますが、何卒ご自愛ください。

境内案内

本堂 - HONDO -

平成26年に落成した禅宗方丈様式の本堂です。本尊「聖観世音菩薩」と、伊達政宗公ご両親のお位牌を安置しています。また、民間信仰として古くから伝わる不動明王「牡丹餅不動」も安置しています。

蔭涼軒 - INRYOKEN -

本堂再建の際に仮本堂として建てられ、東日本大震災の時には避難所にもなりました。檀徒の方を優先に、地域の方にも通夜会館、諸会議、展示会等でご活用いただけます。また、各種研修も受け入れています。

山門 - SANMON -

開山 清嶽和尚さま350年遠諱、保春院殿370遠年忌の記念事業として、建設されました。現在は瓦の破損と雨漏りによる腐敗のため解体保存中です。

位牌堂 - IHAIDO -

安置を希望する檀徒の位牌を預かる場所です。永代供養のための位牌も安置しています。

永代供養塔(三界萬霊塔) - EIDAI KUYOUTO -

後継者がいない方、墓じまいの方の為の合同永代供養墓です。年に一度、合同法要を行います。一般の方もご利用できますので、詳しくはお寺までお問い合わせ下さい。

動物霊園 - DOBUTSU REIEN -

家族の一員として一緒に生活してきた動物のお墓です。毎年春に合同法要を開催しています。 近隣の方もご利用できますので、詳しくはお寺までお問い合わせ下さい。

茶室(一華庵:いっけあん) - CHASHITSU -

宮城刑務所で亡くなられた方を供養するために建てられた茶室で、保春院に移築されました。現在は老朽化が進行したため、解体保存中です。

白山神社 - HAKUSAN JINJYA -

保春院の境内にある神社です。正式名称は「白山妙理大権現」といい、毎年春には例大祭が行われています。

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