宮城県仙台市、臨済宗妙心寺派 少林山保春院のウェブサイトです。

涅槃図

2016/06/30 (木)

 新しい歳を迎え元旦の修正会をつとめ、はだか参りを見かけたと思っていたら節分と、いつの間にか春彼岸の案内を書く時期になっていました。

 今年、平成二十七年は西暦二〇一五年になります。昨年の歳晩号の年間行事予定で御案内致しましたが、五年に一度の「保春院大幅涅槃図」を公開し、法要を執り行いました。また、カビ防止の為にも二月一日より一ヶ月以上掛けて乾燥させています。

 この涅槃図は、本堂の天井から床近くまでの大きさで、高さ三㍍二〇㌢、巾が二㍍二〇㌢という大作です。江戸時代初期~中期頃の作と言われており、石を粉にした絵の具で彩色されています。それは剥がれやすく慎重に取り扱う必要があり、職人さんにお願いしなければ掛けられないので、五年毎に公開・法要を執り行っています。
 
  お釈迦様の入(にゆう)滅(めつ)に関しては「大(だい)般(はつ)涅(ね)槃(はん)経(きよう)」におおよそ次の如くに示されています。

 八十歳の高齢を迎えたお釈迦様は、死期が近いことを予感され、生まれ故郷のルンビニに向かって、村々で説法をしながらクシナガラに到りました。その時、村の鍛冶屋の息子であるチュンダから食事の布施をいただき、その食事がもとでお釈迦様は体調をくずされました。チュンダは深く責任を感じて嘆き苦しみましたが、お釈迦様は「チュンダよ、けっして嘆いてはいけない。貴方が布施してくれたお食事は、他の方々のと同等に大変有難い物です。たまたま体調をくずしただけのことだから、自分を責めてはならないよ」と諭されました。

 入滅が近いと感じた阿難尊者(あなん=お釈迦様の甥。長年お釈迦様のお世話をし、一番多くお説法を聞いた方なので、多聞第一といわれた)が、お釈迦様に最後のお説法をお願い致しました。お釈迦様は「自灯明、法灯明」とお示しなさいました。

 自灯明(じとうみょう)=自分自身を依りどころとしなさい。形有るものは、いつかは必ず滅する。絶対永遠不滅のものはこの世に存在しない。諸行無常とお釈迦様が示されました。だから例外無くお釈迦様も入滅するのだよ。いつまでも私を頼っていてはだめですよ。自分自身でしっかりと生きていきなさい。ということでしょう。

 法灯明(ほうとうみょう)=法、真理を心の依りどころとしなさい。何が本当なのか、真実をしっかり見極めて生きなさい。邪な思い・邪悪なものの誘いにのらないように生きなさい。ということでしょう。そして沙羅双樹の元で、北を枕にし西を向いて横臥し、多くの人々や動物の悲しむ中、八十歳の生涯を閉じられたのが、二月十五日といわれております。この日を涅槃会(ねはんえ)といっています。

 涅槃とはサンスクリットで「ニルバーナ」と言い、「燃えさかる炎をふっと吹き消した状態」の意味があります。私達の心はいろんな苦しみ・悩み・欲望・怒り・妬み等々の煩悩でメラメラと盛んに燃えていますが、その心の炎を吹き消した一瞬の静寂な状態をニルバーナ・涅槃といいます。今日ではお釈迦様が亡くなられた事を示す言葉になってしまいましたが、元の意味から変化した様です。

 生・老・病・死を四苦と言いますが、なぜ苦なのか?

 それは「思いのままにならないから」です。意のままにならないこの世を、自分自身で何が本当なのかを見極めて生きて行きなさい。というのが、お釈迦様の自灯明法灯明の意です。道に迷わずしっかりと生きてい参りましょう。

境内案内

本堂 - HONDO -

平成26年に落成した禅宗方丈様式の本堂です。本尊「聖観世音菩薩」と、伊達政宗公ご両親のお位牌を安置しています。また、民間信仰として古くから伝わる不動明王「牡丹餅不動」も安置しています。

蔭涼軒 - INRYOKEN -

本堂再建の際に仮本堂として建てられ、東日本大震災の時には避難所にもなりました。檀徒の方を優先に、地域の方にも通夜会館、諸会議、展示会等でご活用いただけます。また、各種研修も受け入れています。

山門 - SANMON -

開山 清嶽和尚さま350年遠諱、保春院殿370遠年忌の記念事業として、建設されました。現在は瓦の破損と雨漏りによる腐敗のため解体保存中です。

位牌堂 - IHAIDO -

安置を希望する檀徒の位牌を預かる場所です。永代供養のための位牌も安置しています。

永代供養塔(三界萬霊塔) - EIDAI KUYOUTO -

後継者がいない方、墓じまいの方の為の合同永代供養墓です。年に一度、合同法要を行います。一般の方もご利用できますので、詳しくはお寺までお問い合わせ下さい。

動物霊園 - DOBUTSU REIEN -

家族の一員として一緒に生活してきた動物のお墓です。毎年春に合同法要を開催しています。 近隣の方もご利用できますので、詳しくはお寺までお問い合わせ下さい。

茶室(一華庵:いっけあん) - CHASHITSU -

宮城刑務所で亡くなられた方を供養するために建てられた茶室で、保春院に移築されました。現在は老朽化が進行したため、解体保存中です。

白山神社 - HAKUSAN JINJYA -

保春院の境内にある神社です。正式名称は「白山妙理大権現」といい、毎年春には例大祭が行われています。

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